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特集 13

夜更かしも悪くない。〆のご褒美、私の“もう一軒”へ。

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飲んだあとのシメといえば、ラーメンだけではありません。大分の夜には、ほっと一息つけるスイーツを味わえる店もあれば、出汁の香りに包まれるうどんやそばをすすれる店、そして深夜まで丁寧にコーヒーを淹れてくれるカフェなど、さまざまな“ご褒美の一軒”があります。

夜の締めくくりをどう過ごすかで、その日の余韻も変わるもの。
とっておきの「もう一軒」で、自分らしい夜の終わりを見つけてみませんか。

<蕎麦Bar 齋(さい)>都町の一角で出合う、白い蕎麦と大人の静けさ

都町の路地にひっそり佇む『蕎麦Bar 齋』。外の喧騒を忘れさせるコンクリート打ちっぱなしの壁と、柔らかな木の欄間が織りなす静謐な空間は、まさに大人の隠れ家と呼ぶにふさわしい場所。やわらかな灯りがともる夜の時間にこそ、この店の魅力が際立ちます。

店内に足を踏み入れると、まず目を引くのはスタイリッシュながらもどこか温かみのある佇まい。青森産有機そばの中心部だけを使った白い蕎麦は、口に含むとしなやかに喉を滑り、淡く上品な香りが鼻腔をくすぐり、細打ちの蕎麦は、日本酒や季節の酒肴との相性もよく、ゆったりと流れる時間にそっと寄り添います。

「齋の味三昧」1700円(鴨せいろ・とろろ・おろし)

人気の「齋の味三昧」は、鴨せいろ・とろろ・おろしの三種が一度に楽しめる贅沢な一皿。天ぷらは軽やかに揚がり、衣は薄く香ばしく、中の具材の旨味が引き立ちます。さらりとした味わいの冷麺や、こだわりのだしで味わうしゃぶしゃぶ(事前予約)など、多彩な料理が夜のひとときを彩ります。

隠れ家的なロフト席

2階のロフト席は半個室のような趣で、穏やかに語らう夜にぴったり。静かに流れる時間のなかで、蕎麦の香りや口当たりはより印象的に感じられます。冷たい酒を一口、蕎麦をひとすすり。香ばしい天ぷらや酒肴でほどよく温まった身体に、蕎麦の優しいのど越しが心地よく染み渡ります。食後には、自家製アイスや軽めの甘味で口を整えるのも、この店ならではの楽しみ方。

「蕎麦屋の冷麺」1400円

「冠地どりの肝酢あえ」600円

締めにいただく白い蕎麦は、ひと口ごとに上品な香りとしなやかな食感が広がり、心がゆるりとほどけていきます。店を後にする頃には、やわらかな余韻が心に残り、ふとまた足を運びたくなるはずです。

スタイリッシュな外観が目印

店舗情報

店舗名:蕎麦Bar 齋(さい)
住所:大分県大分市都町4-1-24
営業時間:18:00~深夜3:00(LO深夜2:00)
定休日:日曜、祝日
TEL:097-538-1315

< BAR USB >甘い香りに包まれる、深夜のバータイム

白銀ビルの2階にあるお店

都町で夜を楽しんだあと、もう少し心地よく過ごしたい。そんな気分に応えてくれるのが『BAR USB』。店に入るとまず耳に届くのは、心地よく流れるジャズ。柔らかな照明に包まれた空間は、カウンター席からテーブル席、さらに個室やVIPルームまで揃い、シーンに合わせて利用できるのが魅力的。一人でしっとり飲むのも良し、気の合う仲間と語り合うのも良し。遅い時間でも安心して立ち寄れる一軒は、覚えておくと心強い存在です。

季節ごとに変わる「フレッシュカクテル」

ドリンクの看板メニューは、旬のフルーツを使ったフレッシュカクテル。季節ごとに内容が変わるので、訪れるたびに新しい味と出合えます。もちろんウイスキーやワインなど定番も揃い、バリエーション豊富なのもうれしいですね。

「ハチミツトースト」900円、パフェやケーキは日替わりで提供

さらに特筆すべきはフードの充実度。人気ベーカリー『きじまる製パン』の食パンに、日出町『蜂の音』のハチミツをかけた「ハチミツトースト」は、甘さと香ばしさのバランスが絶妙で、バー飯の域を超えた名物。シメに甘いものが欲しい時、心をほぐしてくれる一品。ほかにも「本日のパフェ」や「本日のケーキ」など、カフェ顔負けのスイーツが揃います。

店長の津脇玄さん

もちろん、お酒と一緒に楽しめるフードも豊富。「本日のパスタ」や「自家製ベーコンパイ」、「自家製和牛ローストビーフ」など、しっかり食事をしたい人も満足できるラインアップ。2軒目使いはもちろん、女子会やデートのシメにもぴったりで、深夜3時まで営業しているのもありがたいポイント。飲み会のあと「ちょっと甘いものを…」という時も、「もう一杯落ち着いて飲みたい」という時も、ここなら受け止めてくれます。

店舗情報

店舗名:BAR USB(バー・ユーエスビー)
住所:大分県大分市都町2-5-3白銀ビル2F
営業時間:19:00~深夜3:00(LO深夜2:30)
定休日:日曜、祝日
TEL:097-585-5594
インスタグラム:https://www.instagram.com/barusboita/

<手打ちうどん 文田>器からはみ出す天ぷらに心奪われる

朝7時までの営業

都町の夜を楽しんだあと、多くの人が足を運ぶのが『手打ちうどん 文田』。
夜21時から朝7時まで営業しており、深夜にほっと一息つける“オアシス”のような存在です。

足で丁寧にこねた手打ち麺は、もちもちとした弾力がありながらつるりと喉をすべる心地よさ。飲んだあとの体にもすっと染み渡ります。出汁は昆布や干し椎茸、鰹節を重ねた透明感のある味わいで、すっきりとして最後まで飲み干したくなるほどです。

「えび天うどん」900円

器からはみ出すほど大きな「えび天うどん」は、プリッとした大きな海老と香ばしい衣のバランスが絶妙。ひと口ごとに海老の旨みと香りがふわりと広がり、満足感のある一杯です。

「特スペシャルうどん」1350円。ボリュームたっぷり

どれにしようか迷った時には、ごぼう天・肉・玉子・えび天が全部トッピングされた「特スペシャルうどん」もおすすめ。

衣サクサク、しその風味がとりこになる「天まき」600円

さらに人気なのが「天まき」。香ばしい天ぷらを巻いたお寿司で、持ち帰りもできるため、手土産やホテルでの夜食に購入する人も多いそうです。
店内はカウンターを中心に17席。気取らない雰囲気で一人でも立ち寄りやすく、飲み会帰りのシメにも、夜更けに小腹が空いたときにも頼れるうどん店です。

店舗情報

店舗名:手打ちうどん 文田(ぶんた)
所:大分県大分市都町3-6-14第7パルコ時計台ビル1F
営業時間:21:00~早朝7:00(LO早朝6:30)
定休日:日・月曜、祝日
TEL:097-535-2203

<ストロボコーヒー>夜更けの読書とサイフォンの香り。ストロボコーヒーで過ごす時間

ビルの奥まった場所にあるので、小さな看板を見逃さないで

週末の夜は満席で入れないことも。予約は不可

大分市府内町の一角、通りから少し奥まった場所に灯る小さな看板。それを辿ってたどり着くのが『ストロボコーヒー』。都町の人気店『金魚屋コーヒー』が手がける2号店です。

扉を開けると、ふわりと広がるコーヒーの香り。サイフォン式で丁寧に淹れられる一杯は、すっきりとした飲み口の中に、焙煎の深みをしっかりと感じられます。照明をやや落とした店内には、木の温もりが感じられるテーブルと椅子が並び、アートブックや写真集、古書などがずらり。本をめくりながら、香り高いコーヒーをゆっくり味わうのも心地よいひとときです。

夜のメニューもまた魅力的。コーヒーはもちろん、クリームソーダの懐かしい甘さや、クラフトビール「COEDO」、アイリッシュコーヒー、ラムコーヒーといった“コーヒー×お酒”のスタイルも楽しめます。

「ブレンド」(中深煎り)600円、デザートは数量限定。デザート内容はお店の人に尋ねてみて

気取らず語らいながら過ごすのもいいし、ひとりで本を開きながらゆるやかに時間を重ねるのもいい。そんな自由さが『ストロボコーヒー』の魅力です。
街の明かりが少し落ち着くころ、ここだけは別のリズムで夜が流れていく。府内町の夜に、ひとすじの光を灯すように。“ストロボ”という名の通り、この店は訪れる人の時間に、小さなきらめきを添えてくれます。

店舗情報

店舗名:ストロボコーヒー
所:大分県大分市府内町1-6-41
営業時間:18:00〜深夜0:00
定休日:木・日曜、祝日
TEL:なし
インスタグラム:https://www.instagram.com/strobelights_coffeeshop/

ほろ酔い気分のまま味わう甘いパフェ、静かなカウンターで啜る一杯のうどん、焙煎の香りに包まれる夜カフェ。シメの形は、人の数だけある。

その夜の気分に合わせて選べるのが、大分のまちの楽しさ。夜風にあたりながら次の一軒を思い浮かべる――そんな自由な“夜の締め方”が似合うのも、このまちならでは。

MIDNIGHTOITA